HD-TVI、AHD、HD-CVIといった監視カメラ新しい規格について、良い製品のようですが、 新しい規格のものを導入したが、今後廃れてしまった事で、リプレイスや更新が出来なくなる、 という事を避けたいと考えています。 今後の国内市場を含めた技術動向はどのようになっていくのでしょうか?

ご回答 ご回答

弊社は、従来型高画質カメラである、IPネットワークカメラ・HD-SDIカメラはもちろん、
今回ご質問頂きました、HD-TVI・AHD・HD-CVIといった新しい高画質カメラ規格製品も揃えており、
通常のメーカー様以上に、今後の技術動向については、注視をしております。
そうした弊社の見解としては、大きく以下のような流れになっていくと考えております。

《今後の監視カメラ主要規格の想定動向》

◆従来規格カメラ
1、IPカメラ   :32台超の大規模案件と、クラウドレコーディングシステムを中心に、
高画質カメラ案件に採用をされていくと考えられます。

2、HD-SDIカメラ :チップメーカーの生産ラインが、HD-TVI・AHD等の新規格向けにシフトされ、
大幅に減少していく事から、今後は廃れていくことが想定されます。
但し、日本国内市場は、一部大手メーカー様向けに残る可能性がありますが、日本メーカー向けの高価格品となる可能性が高いです。
これは、チップセットメーカーの世界市場戦略に基づく事である為、日本国内事情とは関係なく、廃れていく形になります。

3、アナログカメラ:HD-SDIカメラ同様、チップメーカーの生産ラインが、HD-TVI・AHD等の新規格向けにシフトされ、大幅に減少していく事から、今後は急速に廃れていきます。

◆新規格カメラ
1、HD-TVI・AHDカメラ :今後、「HD-TVIカメラ」「AHDカメラ」の2規格が世界市場で
今後中心的な高画質監視カメラ規格として採用されていくと予想されています。
理由としては、一昨年のAHDチップの世界出荷枚数が200万枚だったところが、
昨年AHDとHD-TVIを合わせた世界のチップ出荷枚数が2000万枚を超えたと言われており、
わずか1年で10倍という驚異的なスピードで世界市場に普及が進んでいると言えます。
さらにこうした新規格のチップメーカーは、昨年の急速な市場拡大の勢いを得て、
今年には「4K(UHD)」といった従来はIPネットワークカメラでなければ実現できなかった
超高画質化も視野に入れた、さらなる技術革新と低価格化へ進んでいくと考えられます。
弊社も、HD-TVIカメラは、3Mpixタイプを既にリリース。
5Mpixタイプカメラも近日中にリリースをする予定です。

2、HD-CVIカメラ    :規格自体は、HD-TVI・AHDと大きく遜色はありませんが、
昨年のチップ出荷枚数が400万枚程度にとどまったという情報も有り、
HD-TVI・AHDの2規格からは若干水をあけられた感があります。

以上の事から、国内市場においては、「アナログ(960H)カメラ」「HD-SDIカメラ」といった規格も、
国内大手監視カメラメーカーの製品戦略上、これから数年は流通が続いていくだろうと考えられていますが、
前述の通り、チップメーカーの「技術革新」と「コスト低減」に向けた資本投下努力は、
世界的な市場拡大が見込まれる「HD-TVI」「AHD」と「IPネットワークカメラ」に集中され、
国内市場もこうしたチップメーカーをはじめとする世界市場動向の影響を受け、今後は、
「HD-TVI」「AHD」「IPネットワークカメラ」の3規格が普及していくことが自然の流れになると考えられます。

また、弊社を含めた各メーカーの製品戦略動向として、「HD-TVI」「AHD」「IPネットワークカメラ」
「アナログカメラ」の4規格については、ローコストで混合システム構築が可能な方向になっています。
その為、この4規格をベースにシステムご検討を進めていく分には、リスクは少ないのではないかと考えられます。